材料知識
調達コラム
「SS400相当材」とSS400の違い
— 海外調達で知っておくべきこと
「SS400相当材でお願いします」と伝えれば大丈夫——そう思っていませんか?実際には、日本のSS400と中国の相当材の間にはいくつかの重要な違いがあります。
そもそも「相当材」とは何か
「SS400相当材」とは、JIS規格のSS400と同等の性能を持つとされる材料のことです。中国ではQ235という鋼材がSS400に近いとされています。しかし「近い」と「同じ」は違います。
| 項目 | JIS SS400(日本) | GB Q235(中国) |
|---|---|---|
| 規格体系 | JIS G3101 | GB/T 700 |
| 引張強さ | 400〜510 N/mm² | 370〜500 N/mm² |
| 降伏点(16mm以下) | 245 N/mm² 以上 | 235 N/mm² 以上 |
| 化学成分管理 | C・Mn・P・S | C・Mn・P・S・Si |
| 衝撃試験 | 要求なし(標準) | 要求なし(標準) |
問題になりやすいケース
溶接
溶接条件(予熱・溶接棒の選択)は材料の成分に依存します。SS400と相当材で成分が異なる場合、溶接割れのリスクが変わります。
証明書
「JIS SS400のミルシート」を要求されている場合、中国のGB材では対応できません。必要な証明書の形式を事前に確認することが重要です。
検査基準
顧客や設計基準でJIS規格を明示している場合、相当材では要件を満たせない可能性があります。設計者・品質管理部門との事前確認が必要です。
正しい確認方法
発注前に以下の点を確認することで、材料の認識違いを防げます:
- 後工程(溶接・機械加工・塗装)の条件を伝える
- 必要な材料証明書の形式(GB材のミルシートでよいか)を確認する
- 設計基準・顧客要求にJIS規格の明示があるかを確認する
- 強度条件が重要な部品は、降伏点・引張強さの最低値を明示する
まとめ
「SS400相当材」はコスト面では合理的な選択ですが、用途によっては問題になる場合があります。材料名だけでなく、用途・後工程・必要な証明書を伝えることで、製作前の認識違いを防ぐことができます。
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